天皇退位はじまりの儀式は202年ぶりで美智子皇后と雅子さまは欠席
天皇陛下が退位される日は
2019年4月30日火曜日です。
そして
天皇陛下が退位される日まで、ちょうど50日となったのが
2019年3月12日火曜日。
この、2019年3月12日から
天皇陛下の退位に向けての儀式が、
いよいよはじまりました。
まず、3月12日午前に執り行われた
最初の儀式は「退位及びその期日奉告の儀」。
そして、午後には
「勅使発遣(ちょくしはっけん)の儀」が執り行われました。
「退位及びその期日奉告の儀」とは?
この「退位及びその期日奉告の儀」という儀式は、
天皇の譲位を歴代天皇や神々に告げる儀式で、
一連の譲位関連儀式の始まりとなるものです。
場所は、皇居の宮中三殿 賢所(かしこどころ)で執り行われました。
「退位及びその期日奉告(ほうこく)の儀」の様子
天皇陛下は午前10時に、
一礼したのち賢所(かしこどころ)の内陣に入られると、
御告分(おつげぶみ)を
日本古来の大和言葉(やまとことば)で読み上げられました。
御告分(おつげぶみ)とは、
4月30日に退位することを記したものになります。
そのあと、天皇陛下は、
歴代天皇と皇族がまつられている皇霊殿と
国中の神々がまつられている神殿でも
同様に御告文(おつげぶみ)を読み上げられました。
驚くことに、この儀式は
なんと1817年(江戸時代)に退位した光格天皇以来の
202年ぶりに行われたそうです。
たしかに、天皇が前もって退位すると発表したことは
我々が記憶する限りはじめてのことですので、
歴史的にも貴重な瞬間に立ち会ったということになりますね。
儀式の出席者は?
天皇陛下、
皇太子さま、秋篠宮さまはじめ皇族方が陪席され、
宮内庁職員らも約30人が参列しましたが
皇后さまと皇太子妃雅子さまは、欠席されています。
美智子皇后陛下は、持病である、頸椎(けいつい)症性神経根症のため、
首に負担がかかるという理由で、日本古来の髪形や装束を避けられたようです。
皇后陛下は、お住まいの御所で遥拝(ようはい)されたとのことです。
長期療養中の皇太子妃雅子さまも出席を見送られました。
儀式が執り行われた宮中三殿とは?
三殿は
・賢所(かしこどころ)
・皇霊殿(こうれいでん)
・神殿
から構成されています。
中央に賢所、その西方に皇霊殿、東方に神殿が配置されており、
建物の構造はすべて、入母屋造・銅瓦葺で、檜の木造建て。
但し、賢所だけは大きく、床も高くなっているとのこと。
賢所(かしこどころ)・・・
「退位及びその期日奉告(ほうこく)の儀」が執り行われた
賢所(かしこどころ)とは、
天照大神(あまてらすおおみかみ)が祀られており
三殿中で最も神聖であり、大切とされているところになります。
ちなみに
賢所に立ち入ることが許されているのは
天皇皇后両陛下
皇太子殿下、妃殿下
お仕えする掌典職、内掌典だけとなっています。
皇霊(こうれい)殿・・・
皇霊殿は神武天皇から現在に至るまでの歴代の天皇・皇后・皇妃や皇族が祀られています。
崩御・薨去してから一年後に合祀されます。
神殿・・・
神殿は、天津神、国津神、八百万の国中の神々が祀られています。
儀式で天皇陛下がお召しになったのは?
天皇陛下は、儀式で、
日本古来の正装をお召しになられました。
これは
「黄櫨染御袍(こうろぜんのごほう)」という
天皇のみが着ることが許される祭儀の正装になります。
皇太子さまも「黄丹袍(おうにのほう)」という束帯姿で拝礼されました。
「勅使発遣(ちょくしはっけん)の儀」
「退位及びその期日奉告の儀」が執り行われた3月12日の
午後は、皇居・御所で、
「勅使発遣(ちょくしはっけん)の儀」が行われました。
この「勅使発遣(ちょくしはっけん)の儀」は、
天皇陛下が、伊勢神宮や(天皇の初代とされている)神武天皇や孝明、明治、大正、昭和の各天皇の陵(みささぎ)(墓)に、
日程を告げる勅使(使い)を差し向ける儀式になります。
今後の退位一連の儀式は?
2019年3月26日に神武天皇陵(奈良県橿原市)
2019年4月18日に伊勢神宮(三重県伊勢市)
2019年4月23日に昭和天皇陵(東京都八王子市)を、
ご参拝予定です。
2019年4月30日天皇陛下最後の儀式は?
4月30日は午後5時から、
「退位礼正殿(せいでん)の儀」がとり行われます。
宮殿「松の間」で、天皇陛下が最後のお言葉を述べられます。
まとめ
いよいよ、平成の世も終わりを迎える準備がはじまりました。
天皇陛下が退位されるまで、あと50日となり、
退位にむけての一連の儀式がはじまりました。
その、最初の儀式、
「退位及びその期日奉告の儀」と「勅使発遣(ちょくしはっけん)の儀」について
お伝えしました。
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